
松本もまた交通の要衝で、東京にも名古屋にも通じています。
中央本線界隈を取り上げた鉄道ブログでは相当な高確率でネタにされていると思われますが私も構わずネタにします。
中央本線と言えば、狩人の名曲「あずさ2号」をマジカルバナナよろしく連想する人も多いと思います。
「あずさ2号」は『春まだ浅い信濃路へ』向かっていますから、都心からの下り列車です。もっと具体的に言うと新宿『8時ちょうど』発です。
ところが「あずさ2号」は現在、ここ松本6:08発東京行きの上り列車になっています。そして大月を7:59に発車した直後に『8時ちょうど』を迎えます。
「上り列車になっている」というのはやや不正確で、かつて国鉄の特急列車は下りにも上りにも「1号、2号…」と振られていたんですね。つまり新宿8:00発の下り「あずさ2号」は実在しました。
ところが後に、新幹線に倣って下りを奇数、上りを偶数と分けたことによって、号数の重複がなくなったんです。特急券の誤発売を防止する意味合いもあったようですね。
それが1978年10月2日のダイヤ改正、俗に言う「ゴーサントオ」の出来事です。
これによって、それまで「あずさ2号」だった列車は、2番目の奇数ということで「あずさ3号」に改番されました。
「あずさ2号」の発売は1977年3月ですから、実はこの曲になぞらえた旅ができたのはわずか1年半の期間だけということになります。
その後早朝便の増発や新型車両の登場を経て、現在新宿『8時ちょうど』の下り列車は「スーパーあずさ5号」になっています。微妙に締まらないw
「あずさ2号」当時は無かったみどり湖経由の新線(1983年開通)効果や、車両性能のアップに伴い、松本までの所要時間は1時間以上短縮されたとのことです。


では乗り鉄を再開しましょう。
松本から乗るのはやはり115系の長野行きです。

青空に北アルプスと犀川がよく映えます。

北上とともに雪が見え始めました。
思えばこの冬はずっと北方向への旅がメインでしたね。

姨捨(おばすて)に到着。
姨捨は言わずと知れた日本三大車窓(1ヶ所消滅したので、実質「二大車窓」)の1つとしてあまりにも有名です!

まずは反対のホームから。
写真では伝わりづらいですが、こちら側からでも「ふおぉっ、すげーっ!!」と思わず声が漏れてしまいそうなほどの美しさです。
何にも遮られることなく眼下に広がる、息を呑むほど雄大な善光寺平の風景。
盆地ってなんでこんなに美しいんでしょうね。
大きな地図で見る
姨捨では対向列車との行き違いをします。
しかも、これがただの行き違いじゃないんです。

長野始発、飯田線直通の快速「みすず」天竜峡行き。
赤い標識灯がついているので一見後追い写真に見えますが、進行方向は手前です。
これは運転士さんと車掌さんの連携で、バックで姨捨駅に進入(いわゆる「推進運転」)しているんですね。


姨捨駅は、今では数少なくなったスイッチバックでも知られる駅です。
機関車で引っ張っていた時代、水平面に駅を造るために、スイッチバック方式が採られました。
現在、特急列車はスイッチバックせずに、姨捨駅に進入することなく通過していきます。
素通りでは味わえない絶景が、こうしていつまでも残っていてほしいものですね。

篠ノ井線は徐々に高度を下げ、善光寺平の風景に溶け込んでいきます。

やがて長野新幹線の高架が見えてきて、篠ノ井から信越本線に入ります。


松本から約1時間半で、長野に到着しました。東京駅からここまで7時間10分かかりました。
旧・信越本線ルート(碓氷峠のバス・しなの鉄道経由)をたどると接続が良ければ6時間を切りますが、在来線の鉄道だけを使って長野に行くとなると、現在ではこれだけ大回りをしなければなりません。
予想以上に分量が多くなりました。飯山線は今度こそ次回書こうと思いますw
(③へ続く)
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