聖地巡礼のマナー向上のため、また聖地巡礼趣味の発展のため、この機会に自分なりにガイドラインをまとめてみたいと思います。
「こうした方がいい」というご意見もぜひコメントにてお寄せください。
Ⅰ.聖地巡礼時のガイドライン
1.撮影の可否をわきまえる。
聖地巡礼の際、多くの場合はカメラを持ち歩くことと思います。撮影の可否については慎重に判断するよう心がけましょう。
風景や建築物を対象として、敷地外(公道など)から撮影する行為そのものについては、法的には制限されません(例:著作権法第46条)。
しかし、特に住宅地のど真ん中の細い路地などでむやみにバシャバシャ撮影するのは、プライバシーの侵害など、別の要因から制限を要する場合があります。
この辺りは法云々ではなく、モラルをもとにきちんと判断しましょう。
逆に、建物(デパートや飲食店など)の内部は明確に撮影禁止とされていることが多いため、そのルールに従います。
ただし個人経営の喫茶店など、許可の申請ができる場所については、許可をいただいた上で撮影できる場合もあります。
いずれにせよ、このような場所での無断撮影はやめましょう。
また、特に学校の探訪(もちろん敷地内には絶対に入らない!)については、生徒の方々の安全・プライバシーに一層配慮する必要があります。
できれば休日に訪問するのが望ましいですが、平日に訪問する場合、少なくとも登下校の時間は避けましょう。
2.聖地は聖(きよ)く保全しよう。来たときよりも美しく。
ポイ捨てしないとか、物盗まないとか、そんなのは当たり前ですよね。
当たり前のことは当たり前に守った上での話です。
行き交う方々にとって、聖地巡礼をする人は「観光地でもないのに写真撮りまくってる不思議な人たち」に映るわけです。
実際、(そんな景色撮って何が面白いの?)という顔でそばを通り抜けられることがよくあります。
そういう自覚は持った上で、「怪しい者じゃありません」ということを理解してもらうためにはどうしたらいいか。
やはり、巡礼して雰囲気を堪能したら、落ちているタバコを拾っていくとか、そういうちょっとした心がけが一番いいんじゃないかなと思います。
別に「ゴミ拾ってますよー!」アピールをするのではなくて、「よそ者ながら訪問させていただいた」という感謝の気持ちを、何か一つ形にできたらいいのではないでしょうか。
あるいは、何か名物があればそれを買っていくなどして、地元の方と積極的に交流するのもいいと思います。
なお、不必要にキョロキョロしていると完全に不審者ですから、変な行動は慎みましょう。
大声を出したりせず、静かに感動しましょう。
3.敷地内に入らない!!
マンションや学校など、一般に開かれていない施設内に無断で立ち入るのは絶対にやめましょう。
これはマナーの問題ではなく、法律違反、犯罪です。
そのような不法行為が発生すると、部外者訪問禁止にもつながりかねないばかりか、聖地巡礼という趣味全体に悪い印象がつきまとうようになってしまいます。
何があっても法律を必ず守りましょう。
Ⅱ.ウェブサイト掲載時のガイドライン
1.人物の顔にはモザイクをかける。ナンバープレートには適宜同様の処理を施す。
一般的に、不特定多数の人物が写真に写りこんでいる場合、肖像権は侵害されないとされています。
そう考えると、聖地巡礼では個人を対象とする撮影を行うことはないため、肖像権に関するトラブルは起きにくいと考えられがちです。
しかし、全世界に公表される以上、あらゆるトラブルを防止するためには、個人が特定されうる情報、また写っている人々の事情・感情には最大限配慮すべきと考えます。
当ブログではアップロード前にモザイク処理・Exif情報削除を行い、人物の顔が漏洩しないようにしています。
※使用ツール
①JTrim(モザイク処理)
②チビすな!!(画像サイズ縮小・Exif情報削除)
なお、自動車のナンバープレートについては、モザイク処理の要・不要が人によって分かれますが、
結論から言うと、当ブログでは白ナンバーに限り加工をしています。
以前は、ナンバーさえ分かれば簡単な手続きで個人情報が開示されるようになっていましたが、
2007年11月以降は、個人情報開示には車台番号(外からは見えない)の照合を必要とするなど、個人情報保護を優先する流れに変わりました。
このため、現在では私有地への違法駐車などの特殊なケースを除き、一般市民がナンバープレートを見られても個人情報が知られる可能性は皆無で、そのような意味ではモザイク処理がなくても特に心配はありません。
ただ、公の場に写真を公開する際、モザイク処理を施す慣習が依然多くの著作物で残っていることに鑑み、現在もナンバーの写った写真公開に強い抵抗のある方も多いと考え、当ブログでは自家用車の白・黄ナンバーに限り加工することとしています。
2.位置情報の提供には配慮を。
当ブログでは、撮影場所の公開について差し支えないと判断したものは、Googleマップで位置を明らかにしています。
ではどんな場合差し支えるのかというと、判断が難しいところですが、特に住宅地のうち、
・明らかに他の撮影場所と離れている
・特に何かの名所というわけでもなく、地元の方以外が訪れることが少ないと思われる
概ねこれらに適合する(らしい)場合は位置の公表、また探訪そのものを控える、というのが私の中の基準です。
もちろん、これに適合しないものでも、メール等で削除の要請があった場合は迅速に対応します。
「よそのサイトでは伏せてあるけど、ウチは教えちゃおう」もNGです。同じ作品を巡礼済みの方の間で認識ができている場合はそれに従います。
2013年2月7日:初版作成
2013年12月27日:見出し、および本文表現を若干修正
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