※2019年4月4日 最終改訂
乗り鉄としてぜひとも達成したい、日本の鉄道路線全線完乗(完全乗車)を目指しているうるっちが、どういう基準で記録をつけているのかを紹介します。
「ガイドライン」というタイトルにはしましたが、私が自分自身に勝手に課しているルールを勝手にまとめたものです。
そもそも「完乗」という趣味は自己満足の世界なので、定義があるわけでもなく、個人個人が思い思いにルールを課すのが正しい楽しみ方です。
まぁ、「完乗を始めてみたい」という方の一助にでもなればと思います。はい。
Ⅰ.完乗の対象とする「鉄道路線」の定義
前提として、全線完乗の対象となる鉄道路線は、以下の2つのうちいずれかに該当するものとします。
①鉄道事業法に則って敷設された鉄道の中で、「鉄道事業」に分類されている鉄道線
②軌道法に則って敷設された軌道線
具体的には、以下の形態をした各路線を指します。
- 普通鉄道
- モノレール
- 案内軌条式鉄道(札幌市営地下鉄やゆりかもめなどのような、ゴムタイヤで走行する鉄道)
- 無軌条電車(トロリーバス・ガイドウェイバス)
- ケーブルカー
- 磁気浮上式鉄道(浮上式リニアモーターカー)
- 路面電車
したがって、鉄道事業法のうち「索道事業」に分類されるロープウェイやリフトは除外します。
理由は公共輸送機関のイメージが薄いこと(リフトはこれが顕著)、また絶対数はもちろん、開業・廃止の動きが多く、完乗の判定が困難になってしまうことなどです。
また、一見立派な鉄道のように見えても、鉄道事業法か軌道法に則った路線でないものは除外します。
法律を基準とすることには、乗車対象の路線のすべてを把握しやすくする意味合いがあります。
ex1.東京の飛鳥山公園にあるモノレール(っぽい乗り物)は、法規上はエレベーター扱いのため除外。
ex2.東京ディズニーランド内の「ウエスタンリバー鉄道」のようなアトラクション系も、上記法律に則っていない限り除外。
一方で、TDR外周を走るディズニーリゾートラインは、鉄道事業法に則った正式なモノレールであるため、乗車の対象となる。
Ⅱ.記録の際のルール
1.原則として、国土交通省監修の資料「鉄道要覧」に記載された路線を基準に記録する。貨物線は基本的に除外する。
複数の(運転系統上の)路線が重複する場合は、「鉄道要覧」を根拠に同一扱いするか別線扱いするかを決める。
なお、乗車距離は第一種・第二種鉄道事業者に対してのみ計上し、第三種鉄道事業者については特に加味しない。
ex1.東京-品川においては、山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線を、同一の「東海道本線」とみなし、どれに乗ってもよい。
ex2.小倉-西小倉は鹿児島本線・日豊本線の二重戸籍であるため、両方の系統に乗車しなければならない。
ex3.東武伊勢崎線のとうきょうスカイツリー-曳舟と押上-曳舟は駅名が異なるものの、線増扱いのため同一とみなす。
ex4.東海道本線の大垣-関ヶ原に存在する、俗に言う「新垂井迂回線」は、鉄道要覧に記載があるため乗車の対象とする。
ex5.函館本線の七飯-大沼に存在する、俗に言う「藤城線」は、鉄道要覧に記載がないため除外し、函館本線(の「本線」)と同一とみなす。七飯-大沼の乗りつぶしにあたってはこの線路を通っても構わないが、できれば新函館北斗経由でも乗車するのが望ましい。
2.1の定義に関わらず、フル規格の新幹線は全て独立した路線とみなす。ただし、乗車距離は営業キロで計上する。
ex1.在来線に乗り入れている山形新幹線と秋田新幹線は、その区間を在来線と同一とみなす。
3.短絡線を経由する列車で記録をとる場合、概ね運賃計算上の駅・路線を経由したものと考えるが、経路に近似する路線を適宜考慮して記録する。したがって、運賃計算の特例などは必要に応じて無視する場合がある。
ex1.湘南新宿ライン、池袋-赤羽:山手線(池袋-田端)+東北本線(田端-赤羽)とみなす。
ex2.湘南新宿ライン、大崎-西大井:山手線(大崎-品川)+東海道本線<品鶴線>(品川-西大井)とみなす。
ex3.特急「はるか」、新大阪-天王寺:東海道本線(新大阪-大阪)+大阪環状線(大阪-西九条-天王寺)とみなす。
4.複数の路線・事業者の列車が全く同じレールを走るにも関わらず、線路戸籍がそれぞれ独立している場合は、その列車の運用、あるいは車両が所属する事業者をもとに判定する。
ex1.京成高砂-印旛日本医大(京成成田空港線・北総鉄道北総線)
スカイライナーまたはアクセス特急に乗車した場合は京成成田空港線として記録。それ以外の種別に乗車した場合は北総線として記録。
直通運転の関係上、それぞれ必ずしも京成車、北総車である必要はない。
ex2.高速神戸-新開地(阪急神戸高速線・阪神神戸高速線)
阪急車であれば阪急神戸高速線として記録。阪神車であれば阪神神戸高速線として記録。
ただし、山陽電気鉄道の車両だった場合、阪急三宮方面に絡む運用であれば阪急神戸高速線、元町方面に絡む運用であれば阪神神戸高速線として処理する。
5.不通区間の代行バスへの乗車は、該当区間の乗車とみなさない。
5-1.気仙沼線・大船渡線BRTについては、乗車時点で設定されているメインルートの走破をもって、該当区間の鉄道路線への乗車とみなす。
停留所移設等によるルート変更での乗り直しは不要とし、支線の乗車は努力目標とする。
なお、当該区間の鉄道事業が廃止された場合は、BRTも乗車対象から除外する。
(2019年4月4日追加)
6.ある区間の乗車後、その区間を経営する鉄道事業者が変わっても、その乗車記録は新事業者の記録として引き継ぐことができる。改めて乗り直す必要はない。
ex1.IRいしかわ鉄道金沢-倶利伽羅は、JR時代に乗車済みであったため、IRいしかわ鉄道線は開業した瞬間「全線完乗」となった。
7.ある区間の乗車後、路線の高架化・地下化・駅移設等による若干のルート変更は、原則として再乗車の対象にはしない。
Ⅲ.乗車時のルール
1.単線・複線にかかわらず、上り・下りどちらか片方に乗ればOK。
2.乗車する時間帯や種別は一切問わない。鈍行だろうと寝台特急だろうとオールOK。
3.できるだけ起きておくのが望ましいが、寝てしまっても記録をつけて構わない。
乗り鉄の方々の間で課されるルールの中で一番ゆるいと思います。
私は夜の乗車も居眠りもOK派なんですよね。
一つは単純に、「景色が見えなくなった」「この区間だけ寝ちゃった」を厳密に除外するのが煩わしいからなんですが…。
夜の乗車も、都市部であれば流れる明かりが綺麗ですし、逆に何も見えない所はそれはそれで幻想的な気分に浸れて好きなんですよ。
とりあえずこんなもんかな。何か書いていないものを思い出したら書き足しておきます。
- 関連記事
-
- 重大なミス (2014/08/28)
- うるっちの個人的乗り鉄ガイドライン (2013/02/16)