写真はまったくの順不同です。2014年3月13日・14日・16日に撮影したものを整理して載せています。
福岡県が事業主体となって進められている、春日原-下大利の高架化事業区間を大まかに分けると、まず春日原-白木原では「直上高架方式」、つまり現在の地上線の真上にそのまま高架を架けてしまう工法が採られます。
一方、白木原-下大利では「仮線方式」、つまり地上線の横に一旦仮の地上線を敷き、空いた元の地上線の跡地に高架を建設する工法が採られます。
この区間の仮線は、2014年3月22日からいよいよ使用開始となります。
なお、雑餉隈駅付近も福岡市主体で同時に高架化事業が進められており、結局これらの事業で高架駅となるのは雑餉隈・春日原・白木原・下大利の4駅と、さらに雑餉隈-春日原間に開業予定の新駅を加えた5駅ということになります。最終的な完成は2021年頃と見込まれています。
もちろん、高架化の工法はどれが優れているということはなく、各区間の事情に合わせた工法が採用されるわけです。
直上高架方式は用地買収が最小限に抑えられるため、住宅密集地帯では特に有効な方式である反面、そのダイナミックな工法ゆえに、安全上列車が走る昼間には進められる作業がほとんどなく、工期が長くなりがちというデメリットがあります。
これに対し、仮線方式は列車が走る時間帯でも工事を進めることができますが、高架化そのものよりもむしろ仮線の用地取得が難航しがちというデメリットがあります。
それでは春日原-下大利の各ポイントの様子を見ていきます。

春日原駅付近の写真です。すでに地上線を跨ぐ橋脚が部分的に姿を現しています。
2面4線の駅が真上に上がるさまは、いかにもスケールが大きそうで楽しみです。

春日原-白木原を歩いていくと、このようにところどころに橋脚が建っており、高架化後のイメージが実体として見えてきつつある感じです。

橋脚のふもとを走る3000形。徐行区間も設定されていて、列車はやや遅めのスピードで行き交います。

白木原駅のホームに立ちます。
私の幼少時は構内踏切(写真のホーム端と大きな踏切の間にあった)まである、根を下ろしたような(?)地上駅だったのですが、2007年に駅舎が仮設のものになり、構内が上下線で完全に分離されました。
「いよいよか!」と思ってから早7年。高架化は10年や15年という長い工期で行われるのが当たり前の事業なのです。

そんな白木原駅ですが、よく見るとホームが板張りになり、屋根も一部が外されていました。
ここでも一旦思っておきましょう、「いよいよか」。

白木原駅前から下大利方向を見ると、やはり橋脚がすでに一部で建っています。
地上線には50km/hの徐行標識も見えます。よって、白木原を通過する列車もゆっくり走っていきます。

白い壁で全く見えませんが、先ほどの場所からもう少し下大利方に行くと、いよいよ仮線区間に突入します。

5000形の特急を撮影。
奥に仮線の架線柱が見えるのがお分かりでしょうか。これからしばらくは、あちら側を走ることになるわけですね。

4本を同時に使うことはないのですが、さながら複々線のようでもありますねw
2014年1月25日には、西鉄恒例のウォーキングイベント「西鉄電車レールあんどハイク」のコースとして、この仮線の上を歩く企画が実施されたそうです。参加したかった!

奥が現行の線路、手前が仮線です。切り替えの準備は万端です。

現在の下大利駅西口は閉鎖され、仮線側に移転します。

3月22日から踏切になる地点から、仮線の都府楼前方向を撮影。
仮線はこの先、ちょうど御笠川を渡る手前で元の線路に合流することになります。

反対側を見ると、下大利駅の新ホームができています。この真新しいホームも3月22日からいよいよ使用開始です。
前回帰省した2012年夏の段階では、仮線の用地の準備が進んでいる程度で、実体としての進捗はあまり感じられなかったのですが、2年間帰らないうちに、結構目に見える形で工事が進んだようです。
幼い頃からよく利用していた区間が、長い長い時間をかけて変貌していくことは感慨深いものがあると同時に、完成の日を期待せずにはいられません。
今後も帰省する機会ごとに進捗状況を確認していけたらと思います。では。
- 関連記事
-
- 「新函館北斗駅」について (2014/06/12)
- 春日原-下大利 高架化工事進捗メモ (2014/03/19)
- 埼京線205系記録チャレンジ② (2012/06/03)
- 埼京線205系記録チャレンジ① (2012/05/13)
- 惜別~100系・300系勇退~ (2012/02/16)