
豊橋駅の東口に出て、デッキを下りると、豊橋鉄道の駅前駅がありました。
「駅前」というのが正式な駅名です。「豊橋駅前」じゃなくて、「駅前」。
この辺で「駅」言ったら豊橋駅しかないやろ!と主張するかのような、割り切った駅名です。
というわけで、今回の私鉄乗りつぶしに選んだのは豊橋鉄道市内線です。
正式には「東田本線」という路線名ですが、一般的には「市内線」、もしくは単に「市電」と呼ばれるようです。
今や東海地方では唯一の路面電車ですね。岐阜はなくなっちゃいましたし。
また、市内線があるならば、豊橋鉄道には郊外線もあり、田原市の三河田原駅へ向かう渥美線があります。
はて、小規模な市内線のほうがなぜ「本線」なのか?
Wikipediaの年表を見てみました。どうやら、豊橋鉄道のルーツは東田本線のほうにあり、渥美線は1954年以前は名鉄やら何やら、他の会社が持ってた路線を譲り受けたものみたいです。
と言うよりも、市内線のうち1976年に廃止された柳生橋支線に対して「本線」と言った名残なんだと思います。おそらく。

駅前駅前(はにゃ??)には券売機が設置されていて、ここで150円均一の乗車券を買うことができます。
乗車券は当駅でのみ売られているものの、効力としては発駅の指定はなく、ここで何枚か買っておいて別の駅から使ってもOKです。

電車が入ってきました。早速乗り…ってあれ?このライトといいフォルムといい、どっかで…?
と思ったらやっぱりそうみたいです。これ元都電荒川線の7000形ですよ。今はここでもモ3500形と改番の上、活躍中でござい。こういうのって意外なところでお目にかかれるもんですね。

あと1駅という井原で二手に分かれて、それぞれ終点に着きます。駅前から各方向へ直通する2系統が、ほぼ交互に出ています。
中心市街を抜け、住宅の並ぶエリアへ入ったかと思えば、もうあっという間に終点という感じですね。
雰囲気は岡山か函館に似てるかな。豊橋の場合は電車に乗って観光!っていうイメージはあんまりないですけど、地域の足としての役割は大きそうです。

緑系統の終点、運動公園前に到着しました。名鉄グループであることからか、駅名標は名鉄に何となく似ています。
その名の通り、岩田運動公園という大きめの公園が目の前にありました。あえて行くとしたらそこぐらい。
もう一つの終点である赤岩口までは、ここから歩いて行ってみようと思います。

ちょっと分岐駅の井原に立ち寄ってみました。
写真の右カーブは、なんと半径11mという超急カーブで、国内の鉄道の中で最もキツいカーブだそうです。
すいません、内側から見ると伝わりにくいですね。台車がぐいーっと向きを変え、車体がそれに追随していく様子が何となく伝わるでしょうか。
あまりにもキツすぎて、新型車両は構造上曲がりきれないとかなんとかw
そのため、運動公園前方面には専ら短い旧型の車両が充てられます。

赤岩口まで歩いてきました。

ここから駅前まで乗る電車は、2008年にデビューした超低床車、T1000形です。ここで現役の車両の中では、唯一豊橋鉄道オリジナルの車両です。
今や、ほとんどどこの路面電車でも1種類は新しい超低床車が見られますね。かつて「どっこらせ…」と乗り込んだ路面電車も、時代は変わりつつあります。

自動車王国愛知でも、真ん中を堂々と走る路面電車の図。これからも頑張れ。

わずか5kmほどのショートトリップを終え、駅前に帰ってきました。ひとまず、豊橋鉄道の市内線だけ完乗しました。
日も傾いてきたところで、今度こそ東京に帰りましょう。
それにしても、今シーズンの18きっぷを5回分使い切れなかったのは不覚でした。
大学の入学準備に追われ、気疲れも正直大きかったのが原因です。
まぁ、そのうち夏休みになりますから、また18きっぷが発売されることを祈りつつ、次なる旅路に思いを馳せることにしますか。
(終)
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