
恵那13:56発の中津川行きで、今度こそ終着の中津川まで向かいます。

中津川14:07着。概ねここまでが名古屋通勤圏の限界でしょう。普通列車の運転系統は中津川でほぼ分断されています。
ここから名古屋方面へは毎時2本の快速が出ている一方、塩尻方面は途中駅止まりを除くと2時間以上空くこともあり、中央本線全体で見ても、最も本数が少ない難所と言えます。
これが東海道本線だと、どんなに少ない区間でも毎時2~3本が確保されている安心感があるのですが、中央本線の場合はぶらぶら乗るにもある程度下調べをしていかないと、走破できなくなるリスクがあるというわけです。沿線人口が全く違う証拠です。


14:30発、篠ノ井線直通の松本行きに乗ります。
松本方面へは中央東線・中央西線両側から直通列車があるんですね。


ここから先は、いくら中央本線という大幹線と言えども、車窓は山の合間を抜けていくローカル線に変わっていきます。
中央西線が通る谷が「木曽谷」、飯田線が通る谷が「伊那谷」で、山脈を1つ隔てて、それぞれの文化圏が形成されているんですね。
この2路線の沿線を比較してみるのも面白そうです。

ちょうど1時間ほど乗っていると、「寝覚の床」が確認できました!
一瞬と聞いていた通り、身構えていないと確実に見逃してしまうほど一瞬しか見えませんでした。
浦島太郎が竜宮城での暮らしを終えた後、身を落ち着けた場所だという伝説があります。ちょうど最近サザエさんに出てきてたね。
確かに、花崗岩が自然に削れたとは信じがたい神秘性を持った光景は、伝説を呼ぶにふさわしいものです。
先のことを言っておくと、この後辰野経由の旧線に乗ろうというときに、塩尻での待ち時間があまりにも長すぎることに気づきまして。
じゃあどこか1ヶ所で降りて、時間調整をしたいと。元々はこの寝覚の床を見たくて、最寄りである上松で下車するつもりだったんです。
ただ最寄りと言っても、駅から歩いて20分以上はかかるらしく、次がちょうど上松始発の列車なんですが、それが出るまで55分しかないと。
バスも一応あるにはあるのですが、調べたら駅を通る割に列車と接続させる気ゼロの謎すぎるダイヤだったので、これはもう無理だとなり、断念しました。
急遽代わりに降りることにしたのがこちら、

奈良井でございます。15:59着。
中山道の宿場町として栄え、今でもその伝統的な造りの美しい家並みが残っているそうな。

おぉ~これは!かなり重厚な雰囲気が残っていますね。非常に趣深いです。
これ行ったのが平日でして、たぶん休日はもっと賑わうと思います。この静かな感じもこれはこれで素敵。

ここと離れた所にももう1ヶ所見どころがあるということで、地下道を恐る恐るくぐり。
案内に従って少し歩くと、見えました。


総檜造りの「木曽の大橋」でございます。太鼓橋としては国内でも有数の大きさを誇るそうです。
なんでこんな遠くからの写真なのか?これ、冬季は通行止めで渡れないんです。雪かぶってるとさすがに危ないということでしょうw


ほぼ時間調整のためとは言え、趣深い町を散策できたところで、移動再開!
列車が2~3分早く入ってきていたもので、時刻を読み間違えたかと焦りましたが、元々そういうダイヤのようでした。

17:21、塩尻に無事到着しました。
ものすごく久しぶりにこのタイプの駅名標を見た気がします。ようやくJR東日本管内に戻ってきました。

塩尻からは様々な方向に路線が延びているため、別バージョンの駅名標はポセイドンの矛みたいになってます(

お次は辰野経由の旧線を乗りつぶします。17:40発の辰野行きに乗車。
かつては「ミニエコー」と呼ばれた、荷物車を改造した123系が使われていた区間です。今はE127系が充当されます。

山を避けるようなルートで、車窓には集落が続いていました。
需要がないから本数が少ないのか、使いにくいから乗る人が少ないのか、どっちなんでしょう。少なくとも、こっちがメインルートだった時代を思い浮かべるのはちょっと難しかったです。

18:01、あっさりと辰野に着いてしまいました。

めちゃくちゃ乗りにくいんですよここ。乗ってしまえば20分ぐらいの距離なのに。
とにかく、ここで飯田線から来る岡谷方面行きを待ちます。
が、どうやら飯田線内で沿線火災があったらしく、ダイヤが乱れているようです。
すぐに、本来17:19発の岡谷行き(こいつがまた豊橋10:42発とかいう化け物)が、1時間弱遅れてやってきました。
ということで、18:20発の上諏訪行きに乗るつもりだったのですが、かえって予定より早く岡谷まで行けることになりました。

ただ、残念ながらここから先がつながりません。
結局、乗ったのは元々乗るはずだった上諏訪行きになりました。この列車はほんの5分程度の遅れで済んでよかったです。

18:48頃、上諏訪に着きました。
直後の富士見行きは先がつながらないため見送り。中央本線ではありがちなパターン。
例の足湯で電車待ちしてる pic.twitter.com/tzZ7LaoUAu
— うるっち (@UltraGreenCar) 2015, 3月 3
今回も、1番線にあるこちらの足湯のお世話になりました。
こんな贅沢な列車待ちができると思えば、むしろこういうダイヤでよかったのかもしれません。



あとは19:14発の甲府行きで甲府20:26着、20:37発の大月行きで大月21:25着。
さらに大月21:30発の東京行きで立川22:32着と順調に乗り継ぎ、

22:36発の南武線(下手したらここで205系に乗るのはこれが最後になるかも…)で川崎に出て、すぐの京浜東北線に乗り継ぎ、23:38に蒲田に無事帰り着き、旅を終えることができました。
えー、実を言うと、1日目の記事で駅弁を紹介するつもりだったのをすっかり忘れていましたw ここに書いておきますね。

直江津駅に行ったら、これを食べなきゃ始まらないというほどの超名物、鱈めしでございます。
写真からお察しの通り、結局食べたのは高岡のホテルですw

文字通りタラ尽くしの逸品です。
まず棒タラを食べると、ホクッとほぐれる身から広がる豊かな甘みが素晴らしいです。辛すぎず食べやすい。
タラコはふわっとした食感の後に、後から一粒一粒ピリ旨を主張してきて、ご飯が進みます。
甘みと辛みのメリハリが効いていて、最後まで飽きずにいただける味は、定番として長く親しまれるのも納得の美味しさでした。ごちそうさまです!
容器はプラスチック製なので、洗って小物入れや弁当箱にも使えます。
今回も2泊3日の旅を無事終えることができました。
余談ですが、今回の旅って結構面白いタイトルを獲得していて、信越本線・北陸本線・東海道本線・中央本線という、名だたる4幹線を(過去の記録と合わせて)まとめてコンプリートしています。あんまり実感ないですけどね。
その後、並行在来線の三セクへの転換が実施され、1日目・2日目に乗った所でも、かなりまとまった区間が18きっぷで乗れなくなってしまいました。
一方で、北陸新幹線も延伸開業して、北陸エリアは今大変熱くなっているのもまた事実です。
ぜひ今後も北陸に足を運んで、今回じっくりと巡ることができなかった場所まで楽しみたいものです。
次回は春の旅としてもう1本、今度はごくごく小さな日帰り旅のメモを書いていきますので、いつものように待たずにお待ちください。
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