
新所原からJR東海道本線に戻ります。
新所原駅は橋上駅舎化の工事が進められていて、今は仮設の駅舎から出入りします。


静岡県最西端の駅でもあり、ホームの端から100mも行かずに愛知県に入るという、そんな駅でございます。

211系の豊橋行き、大混雑の3両。
静岡地区のダイヤの根底には、短編成・高頻度運転というのがベースにあると思うんですが、主要駅前後ではちょっと両数減らしすぎ感の否めないことがよくあります。

10分で、この旅のとりあえずの目的地、豊橋に着きました。11:17。
実は豊橋には、昨年も全く同じ3月末に来ました。飯田線を走破したときですね。豊橋鉄道の市内線だけ乗って帰ったんでした。

自動的に、今年乗るべきは郊外線ということになります。
豊橋駅東口からデッキを伝っていくと、豊橋鉄道渥美線のターミナル、新豊橋駅が見えてきました。


車両は全て、こちらの1800系で統一されています。
見ての通り、元東急の7200系を改造した車両ですね。

この車両を実際に見て気に入ったのが、塗装パターンがすごくおしゃれだということです。
現在のように各編成で違う色を取り入れた塗装は、2013年に「カラフルトレイン」として全色揃ったものなんだそうな。
そういえば、E235系がウグイス色をドアに塗って縦方向に配したのは、ホームドアがあっても視認しやすいようにという理由だそうです。
個人的にはそれプラスで、この豊鉄1800系のように上部に1本帯を通したほうが、何となくまとまりがとれておしゃれに見えるのではないかと、脳内では思い描いているのですが。
その辺もひっくるめて、今年から先行車を1本走らせる過程で、変更の必要があると判断されれば、量産車に反映される可能性もゼロではないので、中の人の判断に注目。
「つつじ」編成に乗って、いざ渥美半島へ。新豊橋11:30発。
最初のうちは住宅地の真ん中にこまめに停車し、それこそ池上線にでも乗っている気分でした。
15分間隔の利用しやすいダイヤで、地域の足として定着しているようです。

沿線で最も目を引いたのは、何と言ってもこの時期見頃を迎える菜の花!
「カラフルトレイン」のコンセプトは、まさに沿線を彩るさまざまな「花」なんですねぇ。線路沿いに豊かに咲き誇る姿は必見。

区間によっては、何となく港のほうが見えるかな?という感じ。
そこまで海ギリギリを走っているわけではないですが、こういう風景が見えると、やはりここがシュッと突き出した半島であることが実感できましたw

新豊橋から35分で、終点の三河田原に到着しました。
昨年の市内線乗車と合わせて、これで豊橋鉄道完乗となります。

渥美半島のほぼ全域を内包する田原市の玄関口です。
独創的な駅舎は2013年に完成したばかりで、安藤忠雄氏の作品だそうな。
さて、乗りつぶしを終えて豊橋市内に戻ってきたのは、お昼を食べるのにちょうどいい13:00少し前。いやぁ、18きっぷ旅でもこれぐらいの近場だと、健康的な食事のとり方ができていいですね。
せっかく健康的な時間にお昼が食べられるので、名物をいただいちゃいましょう。
例えば、B級グルメとか!
豊橋で最近売り出しているB級グルメ、それが「豊橋カレーうどん」でございます。
どこのサイトにでも書いてあることの焼き直しになっちゃいますが、簡単に説明しますね。
そもそも豊橋では昔から、うどんを食べる習慣が割とポピュラーでした。
で、ご当地グルメによる町おこしが各地で盛んになってきたこともあり、豊橋でも何かオリジナリティーのあるものを作ろうということで誕生したのが、豊橋カレーうどん。
ある一定の作り方に沿ってさえいれば、「豊橋カレーうどん」を名乗れる定義は割とシンプルで、提供するお店によって非常に多彩な味が楽しめるようです。
今回は数あるうどん屋さんの中から、勢川本店へ行ってみました。
今では豊橋市内各地に暖簾分けされている、まぁ平たく言えばチェーン店の総本家ということになりますが、その評判は実に100年続く歴史に裏打ちされた確かなものなのです。
豊橋駅東口から歩いて10分もかかりません。それこそ18きっぷ旅の途中などでもふらっと寄れます。

老舗なだけあって、外観はものすごく重厚ですが、中はお座敷とテーブル席のある明るい雰囲気で、気軽にふらっと入って大丈夫な造りなのでご安心を。
さて、迷わず注文ののち、ついにその姿を現しました。

実物が出てきたところで、改めて「豊橋カレーうどん」を名乗れる定義を解説します。
どんなテイストに仕上げるにしても、とりあえず前提になるのが、自家製麺を使うことと、それからこんな風に地元産のうずらの卵、あと福神漬けなどが添えられていること、です。
逆に言うと、それくらいがクリアできていれば、どれもが「豊橋カレーうどん」の正解なのであり、この日記で紹介しているのはあくまで「勢川本店さんの豊橋カレーうどん」だということを押さえておいてくださいまし。よそはよそで全然違う個性があるはずです。
ではいただきます。
…あ、こ~れは美味しい!
とろとろしすぎないさっぱりスープによって、優しい辛味が素直に入ってきました。
もちっとしたうどんと、とても相性が良いです。
そして、最大のミソはうどんを楽しんだ後。

ご飯!!
うどんの下に、とろろご飯。これこそが、豊橋カレーうどんの要なのであります。
まぁそんなわけで、食べ方に1つだけ、ルールというか作法がありまして、要は「麺と米を混ぜない」ということ。
「麺→ご飯」という2段階でいただいてこそ、真に2度楽しめるのであります。
単にご飯を潜らせているだけだとサラッとしすぎてしまうところを、とろろがさりげなくアシストしていましたね。
絶妙なふわとろ加減でもって、スープまで余すことなく完食!ごちそうさまでした。
歴史としては極めて浅い食べ物ではありますが、これは相当ポテンシャルが高いグルメだと確信しました。
もしかすると私の中では、5年前に出会った盛岡冷麺以来の大当たりかもしれません。
18きっぷ余ってるけど、名古屋まで行っちゃうと心理的に帰るの辛い…という方、ちょっと手前の豊橋に注目してみませんか(
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