新花塩駅北口ぶらりお散歩案内所!

鉄道乗りつぶしや聖地巡礼(アニメ舞台探訪)をライトに楽しむ、うるっちのブログです。

元々はですね、もう1回群馬に行くつもりだったんですよ。
「ぐんまワンデー世界遺産パス」がなかなかお得感大きかったので、18きっぷと併用していろいろ回ろうかなと。富岡製糸場も見ておきたいし。
というわけで、いつものように蒲田4:40の京浜東北線で北へ向かってたんです。

そしたら品川に着くぐらいで京浜東北線運転見合わせの情報が入りまして…。

あのねぇ、始発から止まるなんてことがあるかと。

どうしたもんかと考えながらそのまま乗ってたんですが、思った通りすぐに高崎線も終了のお知らせ。


さようなら、上州の朝がゆ。


さすがに困りました。今までスタンプ押して10分で足止めを食らうことなんてなかったので(一昨年の自分のせいだった某事案を除けば)、ちょっと思考停止。

で、ふと自分の乗りつぶしマップを眺めたときに、千葉県のJR線が1本だけ埋まっていないことを思い出しまして、とりあえず東に行ってみることに急遽決定。


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御徒町で降りて1駅引き返し、秋葉原から総武線に折れ、錦糸町から快速に乗り換えて東へ。

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千葉から6:03発の成田線経由 銚子行きに乗り換え。「ハロー!」?また今度ね。

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そう言えば成田スカイアクセスにもまだ乗っていません。京成自体まともに乗ったことがないです。家からトンネル抜けた先っていう、2番目に身近なはずの私鉄なのにね。どうしようかね(


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7:10、佐原に到着。

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人で溢れかえる跨線橋をなんとか抜け、鹿島線に乗り換えます。7:13発の鹿島神宮行き。
鹿島線こそが、私が千葉県内のJR線で最後まで乗り残していた路線でございます。

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その正体は1970年に鉄建公団によって建設された高規格路線でして、水郷地帯をこの時代特有の無骨な高架で駆け抜けます。
かつては特急「あやめ」が佐原-鹿島神宮で普通列車に変わる乗り得列車として知られていましたが、今年(2015年)のダイヤ改正で「あやめ」自体が廃止になってしまい、今では定期列車は普通列車車両の運用しかありません。都心から千葉以遠への鉄道輸送が押され気味である現実の表れですね…。

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数多ある水脈を越える橋の中でも、北浦を跨ぐものは1kmを優に超え、この湖のスケールの大きさを体感することができました。

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7:34、終点の鹿島神宮に到着。

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ただし、正確には鹿島神宮はJR鹿島線の終点ではありません。もう1駅先の鹿島サッカースタジアムが、JR鹿島線の“本当の”終点です。
ここから先は、定期列車では鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の列車しか走っておらず、鹿島神宮-鹿島サッカースタジアムの区間はJR鹿島線に片乗り入れしている形になります。

なんでこんなことになっているかと言うと、その鹿島サッカースタジアム駅が臨時駅なんですね。
当初は鹿島臨海鉄道鹿島臨港線の起点駅「北鹿島」として開業し、そこに国鉄が鹿島神宮から貨物線として線路を延伸して接続させたそうです。つまり、最初から北鹿島までは国鉄線だったわけです。
その後、大洗鹿島線が北鹿島から水戸方面へ延びますが、このときも北鹿島は全列車通過となり、鹿島神宮が乗り換え駅となりました。

カシマサッカースタジアムができてから一応旅客扱いも始めたものの、それ以外に目立った住宅地や施設がないためか常設化されず、今でもスタジアムで試合やイベントの類があるとき以外は全列車が通過してしまうのです。


そんな経緯から、運行形態としては見かけ上、鹿島サッカースタジアムは鹿島臨海鉄道の途中駅みたいな状態なんですが、運賃制度の上ではJRと鹿島臨海鉄道の境界としてきっちり機能しています。
七尾-和倉温泉がJRとのと鉄道の両方に所属しているのに対し、こちらは路線としてはJRの単独区間なので、鹿島臨海鉄道側から鹿島神宮までの運賃は、鹿島サッカースタジアムまでの運賃にJRの190円を純粋に合算したものとなります(鹿島神宮⇔荒野台相互発着に限り30円割引)

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というわけで、車掌さんに青春18きっぷを見せながら「水戸まで精算をお願いします」と申し出れば、本来は1,570円のところ、鹿島神宮-鹿島サッカースタジアムの運賃は不要となり、鹿島サッカースタジアム→水戸の1,380円の乗車券を発行してもらえます。ワンマンの場合は下車時に運転士さんにその旨を申告します。
これは鹿島サッカースタジアム駅の営業日かどうかに関係なく、全列車が通過する日でもこのような扱いが行われています。実際、この日は全列車通過の日でした。


この大洗鹿島線も、建設経緯としては鹿島線と同様ですが、完成する頃には国鉄の財政難が深刻化していたため、当時貨物営業専門だった鹿島臨海鉄道(ただし1978年から1983年まで、鹿島臨港線で旅客営業を行った経験あり)が経営主体に指名され、1985年に開業しました。今年でちょうど30周年ですね。
つまり、「鹿島臨海鉄道」なのに海が見えない程度に内陸側を走っているのは、そもそも会社のルーツが大洗鹿島線ではなく鹿島臨港線だからです。


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あと、これも外せない定番ネタ。
読み仮名22文字の日本一長い駅名(1位タイ)「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」です。

駅の近くにある公園の名称は「大野潮騒はまなす公園」だそうで、じゃあ「長者ヶ浜」ってどこから来たのかと。
どうやら、御伽草子の一つである『文正草子』の主人公で、鹿島神宮の宮司に仕えた後、焼き塩を売って長者となった文正長者にちなみ、この辺りの海岸に「長者ヶ浜」という通称がつけられたことによる…っぽいです。
ただ、「長者ヶ浜」単体で調べても有意な情報が全然出てこないので、この通称は駅名をつける段階での後付け設定ではないかと踏んでいます。

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海岸線に沿うような区間はありませんが、向こうが海というのは車窓から伝わってきますね。

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クロスシートがなかなか快適で眠くなってきました…w 首都圏のローカル線の中ではトップクラスの設備ではないでしょうか。
…ん?あれはもしかしなくても…

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出ました、ガルパンポスターです。
大洗における「ガルパン」効果は、度々メディアに取り上げられている今や説明不要でしょう。
自治体・住民・製作・ファンすべての絶妙な連携で、アニメによる町おこしの成功例として、すっかり鷲宮と肩を並べるまでになりました。

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鹿島臨海鉄道でもラッピング車両が走っています。


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8:57、終点の水戸に到着しました。
とりあえず大洗に寄るのはアニメを観てからにします。今タイムリーに劇場版もやってますねw

あ、ついでにあとは東北新幹線で通過すれば茨城県のJR線もコンプリートです。なんだろう、すごく腑に落ちない。しかも記録してないだけで乗ったことあるし。
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