新花塩駅北口ぶらりお散歩案内所!

鉄道乗りつぶしや聖地巡礼(アニメ舞台探訪)をライトに楽しむ、うるっちのブログです。

午後から家を出てきたついでに、ちょうどいいやと思って乗りつぶしをした話。「旅の記録」にカテ分けするほどでもない小さな旅。
ターゲットは、数年前からスタンプラリーやら何やらでじわじわと乗り進めていた西武です。今回で残った区間を埋めてしまいます。

急に思い立ったもんで、スタート時点で既に15時を回っているというゆるさ( まずは都営大江戸線で豊島園に降り立ちました。

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練馬-豊島園では、都営大江戸線と西武豊島線がぴたりと並行します。
しかし、豊島園駅は十分乗り換え可能な位置関係であるものの、放送や大きなサインでの乗り換え案内はありません。練馬側からの電車では言わずもがな、光が丘方面から乗ってきても放送はありません。
乗継割引も練馬での乗り継ぎにしか適用されないため、あえて豊島園で乗り換えるメリットがないためです。

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ただし出口案内には近隣の一施設として、西武の駅への案内が一応載っています。


A2出口から地上に出てみました。
大江戸線から行こうとすると、としまえんは路地を抜けた裏手にあり、こちら側は至って普通の住宅地になっています。
よくここにシネコン(ユナイテッド・シネマとしまえん)を建てようと思ったなと。

ひとまず路地を抜け、としまえんがあるほうへ移動しましょう。

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こちらが西武の豊島園駅でござい。としまえんがしっかり目と鼻の先に。

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豊島線は日中は毎時4本の運転で、線内ピストンではなく終電の1本以外全て池袋まで直通し、池袋-練馬のローカル輸送を兼任しています。

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なかなかノスタルジーを感じさせる良いホームです。これがもし人の多い休日だとそれどころじゃなさそうですが(
やけに広いホームに比べて屋根の大きさが中途半端なのは、どうやら真ん中にもう1線あった時代の名残のようです。

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15:52発の各駅停車 池袋行きに乗って、たった1kmの小さな旅。

住宅地の真ん中を走り、ゆるく左カーブを曲がったかと思うと一気に高架に上がって、2分ほどで練馬に到着。

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まずは豊島線クリアです。

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池袋行きということで、地下鉄直通列車と対面乗り換えで接続するダイヤが組まれているようです。
左は有楽町線直通の新木場行き。これも西武車同士の接続ですが、西武の車両は毛色の全く違う形式がいろいろ走っていて興味深いです。

練馬は島式2面4線…の外側に通過線がある、トータル2面6線のダイナミックな駅です。
ここ練馬から石神井公園までは複々線化されていて、池袋発着列車の遠近分離はもちろん、地下鉄直通列車の受け皿の機能を果たしているようです。


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次にやってきた有楽町線直通の新木場行きに乗ります。

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練馬から小竹向原までの2.6kmは、東京メトロではなく西武の路線で、その名も「西武有楽町線」と言います。
重箱の隅ながら、西武秩父線と同様に、「西武の有楽町線」ではなく「西武の西武有楽町線」です。
この名前はもちろん、専ら西武池袋線から地下鉄有楽町線への連絡線という位置づけで建設されたことによります。

ほんの数年前まで有楽町の駅前に西武があったこともあり、「西武」と「有楽町」は何となく語感の親和性が高かったりする(?)

有楽町線・副都心線での車内放送が「東武東上線直通」に対し「西武池袋線直通」ではなく「西武線直通」となっているのは、この西武有楽町線の存在を暗に示している…のだと思います。


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西武有楽町線は練馬を出て池袋線と分かれると、高架から一気に地下に潜ります。ほどなく、唯一の途中駅・新桜台に停車。
ちょっとホームを観察したくなったので、一旦降りてみました。


いや、これは地下鉄でしょう(爆
メトロというか営団の匂いが非常に強い駅ですね。もう、壁面の黄色い帯が有楽町線でなくて何だというのかとw
もっとも、案内サインや自動放送はきちんと西武の現行仕様になっていて、確かに西武の駅ではあるという主張(?)も一方では感じます。

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当初は暫定開業という形で、地下鉄側の小竹向原-新桜台のみが開業したそうです。つまり西武としては孤立路線だったことになります。
この状態は意外に長く続き、1983年から1994年までの11年間。しかも複線の完全形になるのは1998年まで待たなければいけなかったとか(

このような経緯から、新桜台駅は当初から西武の管轄でありながら、非常に営団色の強い構内を有しているようです。
よく似たケースとして東急田園都市線の渋谷駅があり、あちらは管轄が東急→営団・メトロ→東急と2度移って今に至ります。

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改札階に上がってみました。
やはり地下鉄の駅そのものに見えますが、案内サインには東京メトロとは異なるフォントが使われています。
西武が管轄する駅で地下駅はここだけであり、新桜台のオリジナリティーが出ているような気がします。

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ホーム案内。
注目すべき点として、普通ならどう考えても書かれるべき「池袋」がどちらにも入っていません。詳しくは後述しますが、これは意図的なものと思われます。
各ホームへの階段脇のサインを見てみると、その理由が見えてきました。

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まず小竹向原方面に向かう1番ホーム。
こちらに来る電車に乗れば、乗り換えなしで東京メトロの池袋駅にたどり着けます。言うなれば“地理的に自然なルート”はこっちでしょう。

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一方、練馬方面に向かう2番ホーム。
一旦練馬に戻る格好になってしまいますが、そこで乗り換えることによって西武の池袋駅にたどり着けます。

そうです、1番・2番ホームどちらからでも池袋に行けるのです。


もう一度思い出してみましょう。ここは西武有楽町線の駅です。
1番ホームから東京メトロの池袋に向かうルートは、乗り換えなしで楽な一方で、運賃は西武・メトロの2社分がかかり、320円(きっぷ)と割高になってしまいます。

2番ホームから西武の池袋に向かうルートは、練馬に戻って乗り換える手間がかかる代わりに、運賃は西武1社分で済み、180円(きっぷ)と安くなるのです。

「いくら安く上がるからと言って練馬まで戻る人がいるのか?」と思ってしまいがちですが、池袋駅の中でも、特に副都心線のホームは西の外れにあります。最も東にある西武とはかなり距離が開いています。
池袋には確かに前者のほうが5分(パターン次第で10分)ほど早く着けるのですが、仮に池袋駅の東側に用がある場合、5分程度のリードは駅を脱出するまでの時間であっけなく詰められてしまうのです。
であれば、片道100円以上安く上がり、池袋駅構内を延々と歩くよりマシな練馬乗り換えを選んでもそう不自然ではないと考えられますよね。

そういった理由から、新桜台駅の案内サインにおいては「池袋」があまり強調されていないのだと思われます。

もっとも、そんなまどろっこしい新桜台を敬遠し、江古田や桜台、あるいは小竹向原まで歩く住民も少なくなさそうです(
事実、2014年度の1日あたりの乗降客数を見ても、江古田33,000人、桜台14,000人に対し、新桜台は8,000人とかなり少なめで、新桜台敬遠が如実に表れたものと推測できます。


そんな独特な魅力を持った駅を堪能し、副都心線直通の快速急行 元町・中華街行きで新桜台駅を後にしました。
小竹向原に到着して西武有楽町線もクリアし、これでめでたく西武全線完乗。さて、次のちょい乗りはどこにしようかな。
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