
大阪難波から、今度は快速急行 神戸三宮行きで戻っていきましょう。

尼崎で降りたときには、快速急行の種別表示が赤から水色に変わっていました。
近鉄では赤、阪神では水色と切り替えているようです。
阪神への直通が始まる前から、近鉄には赤の快速急行が存在していましたが、阪神では既に無料特急が赤を使っていたこともあって、阪神では快速急行の種別色を水色として、区間によって色を切り替えることにしたようですね。
鉄道会社をまたぐ直通列車では、境界で種別ごと変わる列車は数あれど、種別名が同じなのに色だけが変わる例というのは、他にはせいぜい東急と東京メトロ・西武の「各停」(青↔グレー)ぐらいしか思いつきません。珍しい存在であることは確かです。

快速急行は平日の朝夕は武庫川に停まらないので、梅田から来た急行 西宮行きに乗り換え。

1駅目の武庫川で下車。
隣の「尼崎センタープール前」の「センタープール」とは、市民プールではなく競艇場のことですw

阪神の特徴としては何と言っても、普通列車と優等列車の車両が極めて厳格に区別されていることが挙げられます。
この青い車両、通称「ジェットカー」が普通列車専用の車両で、駅間の非常に短い阪神できびきび走るために、超高加速度にチューニングされています。残念ながら今回は体験できず。

さて、ここ武庫川からひょろっと延びる盲腸線、武庫川線に乗り換えます。
本線のホームは川の真上にかかっていて、川の右岸の地上ホームから発着する武庫川線との乗り換えは、ちょっと長めのテーマパーク風(と、この手の通路をいつも勝手に呼んでいる)連絡通路を歩きます。

中間改札で仕切られていますね。
写っていませんが、右手に駅の西出口があります。


日中は1編成だけでピストン運用を行い、ダイヤとしては毎時3本程度となっているようです。
武庫川線、イメージに違わず実にのんびりとしたローカル線でした。
川のそばを走るという意味で、雰囲気は京急大師線あたりにそっくり。

わずか5分で、終点の武庫川団地前に到着です。

この先には駅名の通り団地があったり、さらにその先はもろ阪神工業地帯ど真ん中という地域です。

武庫川まで戻り、急行 西宮行きに乗車。
今度の8000系は行先表示がLED化されていて、幕車とはちょっと雰囲気が違いました。

甲子園で快速急行 神戸三宮行きに乗り換え。駅名標が見当たらず…。
ホームが見るからに拡幅したてですね。甲子園球場の玄関口にふさわしい、開放的な駅になっております。
阪神間の街並みって面白いですよね。
あまり南北の余裕がない地形の中に、人々の生活がひしめき合っているのが感じられます。

また、高架化も絶賛進行中のようでした。片方だけ高架になった車窓からは、地上線の様子もよく見えました。
目に見える範囲だけでも凄まじい設備投資です。路線距離は短いながらも、大手私鉄、そして阪急阪神HDという巨大企業の一員である頼もしさを感じます。

快速急行の終点、神戸三宮に到着しました。
以前は単に「三宮」でしたが、2014年に「神戸三宮」に改称されました。
駅名の頭に都市名をつけるのは、関西私鉄ではポピュラーな案内方法で、「神戸三宮」という言い方も阪急に乗ったときにごく自然に耳にしていました。阪急は阪神より数ヶ月先に、正式に「神戸三宮」に改称しています。
「神戸市の中心的な駅であることがよその人にも分かりやすいように」という理由で、正式に頭に「神戸」がついたようです。
しかしながら、神戸市営地下鉄西神・山手線とポートライナーは追随せずに「三宮」のままで、結果としては「三宮」「神戸三宮」「三ノ宮」の3種類(+「三宮・花時計前」)が1ヶ所に混在するという、あまりよろしくない状態を招いています。
「よその人」って乗り換え案内を使う人も多いと思うし、そこで検索結果がすっきり出なくなるってあんまりいいこととは思えないんですよね。
あとは神戸駅が別に存在することといまいち折り合いがついていない感覚とか、いろいろ思うところがあるわけですけども、あんまり語ってもしょうがないのでこの辺で。

近鉄直通をスタートさせた後、この駅は配線変更を伴う大胆な改良工事が行われました。
神戸三宮止まりの列車は、この真ん中の1線を使って折り返していきます。

またその改良工事中には、地下駅建設当時のアーチ状の梁が偶然発見され、現在の姿はそれを生かしたデザインとなるように計画を変更してできたものだそうです。
関西には歴史の古い地下駅に天井の高いものが多くあり、降り立つたびにその美しさに惚れ惚れしますね。
神戸三宮は阪神本線の運行上の大きな拠点ですが、正確にはもう1駅先の元町までが本線、そこから先が神戸高速線となります。
直通特急(黄色) 山陽姫路行きで先に進みます。

神戸三宮から3駅で、高速神戸に到着しました。
この先は既に乗ったことがあるため、これで阪神電車は全線完乗です。
神戸高速鉄道が保有する区間における各社の免許は、2010年に大幅に整理され、今では駅名標も含めて完全に阪神の路線という雰囲気です。

(異様に渋かった旧駅名標。2010年3月25日撮影)

ということで、大手・準大手私鉄20社中11社目のコンプリート、ようやく折り返しでございます。
乗り鉄趣味というと、どうしても山奥のローカル線を楽しむイメージが強くなりますけども、でもやっぱり都会の鉄道は楽しい。
大ボスの近鉄はいつ頃行きましょうかねぇ…。
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