
横断歩道を渡った側にある2番のりばでバス待ち。

10:21発の産交バス西7系統で、中心部とは逆方向に移動します。
何も考えずに整理券を取りましたが、今年から相互10種のICカードも使えるようになったんでした。
「くまモンのIC CARD」、とても気になりますね。純粋にアイテムとして欲しいw
(相互10種で熊本エリアの利用は可能。くまモンのIC CARDで熊本エリア外の利用は不可)
実は熊本市内の鹿児島本線より海側はほぼ未知の領域です。
こっち側は基本的に住宅地と田んぼで、商業施設の類は特にないんですよね。

熊本駅前から30分ほどで、終点の熊本港フェリーのりば前バス停に到着。
そう、ここは熊本港のフェリーターミナルでござい。
これで私が今回、何を企んでいたかお分かりかと思います。
「せっかく熊本の祖父母の家から出発するんだから、まっすぐ福岡に戻るだけじゃ芸がない。そうだ、有明海をまたいで長崎側から1周して帰ろう!」そういうことです。
どうでしょう。こうして見ると、意外に近いですよね。
熊本-島原の直線距離は約20kmです。(参考までに、東京湾アクアラインの海上部分は約14km)
熊本-島原航路は2社により運航されています。
今回は熊本フェリーに乗ることにしました。
このほか、有明海を横断するルートとしては、やまさ海運の三池(大牟田)-島原航路などもあります。
こちらは島原鉄道がやっていた頃から西鉄が連絡乗車券を発売していて、福岡県民にはなじみ深いですね。乗りつぶしの参考にでもなれば。

運賃は片道1,000円です。
ちなみに逆方向(島原→熊本)の場合に限り、先ほど乗ってきた産交バス(熊本駅前着・交通センター着共通)とセットで割引になる「ついとる切符」が購入可能です。
さぁお待ちかね、当ブログの旅の記録史上、初めて船の登場でございます!w

おぉ~これはかっこいいですねぇ。
「オーシャンアロー」という愛称が付けられたこの船は、いかにも高速船と分かる流線形のフォルムと、カーフェリーならではの大きな船体でとてもかっこいいです。
いよいよ乗船!
客室に入ってすぐの中央部で、2階へと続くおしゃれな階段が電飾で光っていました。
客室部は2階建てで、その下がカーデッキです。


座席はフィット感が非常に心地よく、間隔もゆったりしていて快適です。

前方には前面展望を楽しめるスペシャルシートがあり、船内売店にて400円を支払って利用できます。平日に限りドリンクもつくようです。
確かに船って構造上、たいてい「前が見える」のはそれだけで価値があることですもんね。座席もリクライニングできるスペシャルなタイプみたいです。


2階にはゆったりとソファに座れるラウンジ席も用意されていて、まさに思い思いのくつろぎ方ができるのが好印象です。
全体的にカーフェリーとは思えないほど華やかな雰囲気で驚きました。
また、今年から船内でフリーWi-Fiのサービスが始まったようです。
ちなみに出港から到着まで、4G回線も安定して入っていました。まぁどちらの岸からも近いのでね、通信環境が途絶えることはないです。
この日はせっかく天気も良かったので、デッキに出てみることにしました。

11:10、いざ島原へ向け出港!ノシ
カモメのものすごい大群が一斉についてきましたww
かっぱえびせんがもらえることを知ってるんですね。観光客も大盛り上がりです。


「オーシャンアロー」はSSTH(Super Slender Twin Hull)と呼ばれる構造で、スケート靴の刃のような形をした細い胴が、船底に2本ついた構造なんだそうです。
この構造は極めて安定性に優れていて、確かに不快な揺れは全く感じませんでした。有明海自体が穏やかな内海ということもあるので、酔いやすい方も安心だと思います。
この安定性のおかげで、従来1時間かかっていた熊本-島原を、半分の30分で結ぶことができるようになったというわけですね。


同じく熊本-島原航路を運航する九商フェリーの「フェリーくまもと」・「フェリーあそ」とすれ違いました。あちらは同じ航路を1時間かけて結んでいます。
その代わり運賃は向こうが安いうえに、九商フェリー利用者だけが乗車できる熊本駅行きの無料バス(要事前予約)まで出している太っ腹ぶりです。
また、乗船時間こそ熊本フェリーが短いですが、目的地への到着時刻はタイミング次第でどちらが早く着くかも変わってきます。
旅のスタイルに合わせて選んでみてください。

方角的にはあっちのほうが天草だと思います。はっきり見えているのは宇土半島かなぁという見当をつけつつ…。
もうちょっと近くに見えると思っていましたが、意外とよく分かりませんね(

このほか、湾内を行き交う無数の小型船も見え、飽きることがありませんでした。
やっぱり船旅はテンションが上がりますな。
海の様子が楽しくて、結局ほぼずっとデッキにいました。
正直に言うと風が相当強く、めちゃくちゃ寒かったです(

そうこうしているうちに前方に見えてきたのは、島原の街のすぐ後ろにそそり立つ雲仙。この独特の山容には不思議な魅力があります。
見込みより10分ほど遅れ、11:50頃に着岸!
こんな短時間で、佐賀県をスキップして長崎県に入ったという実感が全く湧きません。海上ルート楽しい。
上陸の感慨に浸りたいところですが、島原鉄道の列車が島原外港駅を出るのは11:57です。あと5分しかない!これはまずい。
地図では駅は港の目の前に見えますが、横断歩道を2本渡らないといけません。走れ!!

「ようこそ島原へ」の歓迎を受けるのもそこそこに、脇目もふらずに全力ダッシュ!
微妙に信号待たされるし、微妙に上り坂だし。カメラの電源を入れる時間も惜しいほどに焦ってましたw

11:56頃、何とか島原外港駅にたどり着き、文字通りの滑り込みセーフで列車に乗り込むことができました。
これを逃すと旅の趣旨が半分果たせなくなる程度に致命的なアウトになるところだったので、久々に必死でした(

ここからは陸路で、いつものように乗り鉄の旅を始めていきます。
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