2日目後半戦は、釧網本線で進路を北に向けます。

14:14発の普通 網走行きです。1日5回ある走破チャンスの3本目。

釧路から15分も乗っていれば、列車は釧路湿原に差しかかります。ラムサール条約による保護地の代表格として教科書に挙げられていますね。
人間が容易に足を踏み入れることなく守られている一帯は、こうして列車から眺めるのが最も手軽に観察できる方法かもしれません。
線路沿いの樹海のようになっているゾーンに、エゾシカなどの動物が見えないかと目を凝らしてみます。
いるにはいるんでしょうが、木々の流れるスピードにうまく目が追い付かず、なかなか大変。まして写真に収めるのは困難を極めます(


またこの一帯では、本当はタンチョウなども車窓に姿を見せてくれるはずです。残念ながら今回は遭遇できず。

「タンチョウの私有地」という文言がちょっとしゃれています。人間のものではなさそうな足跡がぽつぽつと続いているのがほっこりします。

15時半でこの綺麗な夕焼け( 車窓は容赦なく暗くなっていきます。
本当は土地利用なんかにも注目していくと面白いのかもしれませんが、いかんせんどこを見ても真っ白なんですよね(
流氷の町として知られる知床斜里を出ると、右手にはついにオホーツク海が現れました。…現れている、はずです。地図で見る限り。
しかし考えてみれば、2万kmを超える日本の鉄道網の中で、オホーツク海が見えるのはこの区間だけなのです。そう考えるとありがたみが増しますね。

17:16、網走に到着しました。じっくり3時間をかけ、釧網本線完乗です。

特急「オホーツク」4号 札幌行きに乗り換えます。路線はここから石北本線になります。
これで終点まで乗ってさえいれば、一気に札幌まで戻ることはできます。が、23時前とかなり遅い時間になる上、何よりこの先400km近い距離の車窓をすっ飛ばすのはあまりに忍びないです。
というわけで、この日のお宿は網走から50分ほどで着く北見に取っておきました。
電子音ではなく本物のオルゴールで流れる車内チャイムも、年々希少価値が高まっていて、少しくたびれた感じのテンポに一層旅情をそそられます。
エゾシカとの遭遇に関する注意喚起の放送は、私のような旅行者にとっては風物詩のようなものです。
しかし普段からの利用者や乗務員さんにとっては気が気でないことでしょう。エゾシカと人間が今日も無事共生を維持できるよう、頭の片隅で願うばかりです。

18:15、本日の宿泊地の北見に到着しました。
沿線の中でもかなり大きな街で、道中困ったときにはここなら何でも揃いそうです。
ホテルにチェックインして身軽になった後、本日の夕食に繰り出しました。
「ホテル黒部」の1階にある「レストラン シェルブルー」で、北見のB級グルメとして売り出されている北見塩焼きそばをオーダー!
北見の塩焼きそばの開発は、このレストランのシェフの方を中心に進められたんだそうです。つまりここが元祖の味。


それはもう間違いのない美味しさ!
ホタテのエキスが溶け込んだスープをその場でかけていただく演出があって、なるほどこの塩気がなんとも優しい味わいです。
お好みでポッカレモンをかけて味の調節ができ、最後まで美味しくいただけました。ごちそうさまでした!
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