
この朝の北見の気温は、今回の旅の極寒記録、堂々の-16℃。正直、もう意味が分かりません。
これでも北見では12月のごく平均的な朝の気温のようです…。
なんとなく直感していたのですが、-6℃以下ぐらいになると、体感としてはもうどれだけ下がっても一緒です(?)
たぶんあるラインを超えると、温度を司る神経が知覚できなくなるんじゃないかと、そんな気がしています。

その極寒に耐えさえすれば、ゆっくりと明るくなっていく朝焼けと、整然とした区画の街並みを歩くのは本当に気持ちいいです。
外界がどれだけ寒かろうと、列車に乗り込んでしまえばこっちのものということで、早速旅を進めていきたいと思います。
まずは前日に続き石北本線を西へ進み、かつての秘境駅連続区間を抜けて旭川まで向かいます。
北見6:46発、特急「オホーツク」2号 札幌行きです。この気温でよくカメラが回ったなと思います(
前日夕方に網走からここまで乗ってきたのが4号と考えると、運行間隔が開きすぎに見えますが、これとは別に「大雪」という特急が2往復走っていて、この区間を走る特急は計4往復ということになります。
旭川発着の列車を「大雪」、札幌まで直通する列車を「オホーツク」と呼び分けているわけですね。
いくら寒い寒いと言っても、私の語彙力では十分にお伝え出来ないと思うので、どれだけの寒さかというのを写真に物語ってもらいます。

川から湯気。
空気があまりにも冷たいため、水面近くの水蒸気が凝縮して霧状になってしまう、「けあらし」と呼ばれる現象です。
川の水も「温かい」というわけではないはずなのに、こんな光景を生み出してしまうのですから、私の暮らしてきた地域とは気候区分から全く違うことを強く実感させられます。

石北本線は遠軽で列車の進行方向が変わります。
かつて名寄本線が通っていたのが1989年に廃止になり、折り返す部分だけが生き残りました。
地元の方々は慣れたもので、息ぴったりのタイミングで座席を回していくのが小気味よかったです。
遠軽を出ると、いよいよ山あいへと分け入っていきます。非常に奥行きのある車窓を楽しむことができました。

この近くには北見峠と呼ばれる難所があり、かつては秘境駅目白押しの区間として有名でした。
そうした駅は2016年までにごっそり廃止されてしまい、現在では遠軽から上川の75.9kmの間に、時刻表の上ではたった3駅しか残っていません。

上川を抜けると、少しずつ平地が広がってきました。独特な丸い形の山も奥に見えます。
雪を派手に舞い上げて走る特急、乗っていてなかなか爽快感がありますね。

9:44、旭川で下車しました。
綺麗な高架駅ですね。木の枝のような支柱が、単なる骨組みに留まらないデザインで特徴的です。

道内第2の大都市への表玄関となる北口です。
歩行者の通路がビシッと除雪(融雪かな?)されて通り道ができているのが素晴らしい。

裏手にあたる南口に出ると、すぐそばを川が通っていることが分かります。
あとで乗る函館本線の駅名に顕著なのですが、この地域には「川」のつく地名が非常に多いですね。
その多くはアイヌ語で呼ばれていた地名を意訳したものと言われているらしく、昔から川が生活と密接に関わっていたことがうかがえます。
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