
散策…。
これは…。
何というか、除雪で積み上がった雪の山に当たり前の顔をして見下ろされると反応に困ります(
この量の雪を毎日相手にしている地元の方々を思うと、よそ者としてはタダで歩かせていただくのがだんだん申し訳なくなってきます。

右折車線がある気がしない…。

駅に戻りました。
写真で見返すと、いよいよどうやって駅に入ったのか記憶に自信がなくなりますね(

気を取り直し。
道内周遊3日目にして、ようやく函館本線にお世話になることに。


滝川14:32発、特急「ライラック」26号 札幌行きに乗車します。
札幌-旭川間の特急と言えば長らく「スーパーカムイ」でしたが、2017年にJR北海道の特急網が全体的に整理された際、「ライラック」と「カムイ」に変更されました。
使用車両が、グリーン車がある緑色の編成(旧・津軽海峡線からの転属組)の場合「ライラック」、普通車オンリー(uシートあり)のシルバーの編成の場合「カムイ」と呼び分けられています。
基本的に違いは車両だけで、号数は両者で通しになっており、停車駅も完全に統一されています。
札幌-旭川136.8kmをわずか1時間25分で結ぶ列車が、30分ないし1時間間隔でカジュアルに利用でき、都市間特急としてかなりハイレベルなサービスが提供されていると言えます。
多少雪が積もっている分には高速運転に何ら支障はなく、線形の良さのおかげもあって、120km/hの最高速キープでかっ飛ばします。爽快です。

14:59、岩見沢で下車し、ここで室蘭本線に乗り換えです。

15:06発の苫小牧行き。やっぱりキハ40に乗るのが一番乗りつぶし感が出ます。
先ほどの根室本線でもそうでしたが、この日は「○○本線に乗る」と言ってもディープな区間ばかり拾い食いしています(
ここから苫小牧に行く列車も、1日7本の普通列車のみ。
ここも炭鉱全盛期の記憶を持った路線でございます。
歌志内や夕張など、道内各地で産出された石炭を室蘭へ運び、本州などへと送り出す輸送を支えていたんですね。

さぁ、本日も15:30を前にしてどんどん日が暮れてきました(
日が暮れてくると撮影も動画メインに切り替えるんですが、案外真っ暗になる前だとかえって情報量が増えてブログ的にはいいのかもしれません。いや語彙力磨きましょう(

15:54、追分に到着しました。石勝線が交わるジャンクションです。
石勝線側は、初日に南千歳から釧路へと抜けるときに通った線です。つまり48時間ちょっとで、北海道をぐるっと回る輪がつながったことになります。その距離、実に886.2kmにもなる巨大な輪です。
いよいよ暗くなってきて、語彙力を動画で補う企みも通用しなくなってきた頃、苫小牧の街中に入ってきました。

16:37、苫小牧に到着です。
北見から1日で苫小牧まで(しかも富良野経由)来てしまうというのは、冷静に考えれば無茶苦茶な旅程ですが、何のトラブルもなくここまで到達できたのはありがたいことです。


ここからは日高本線に乗り換えます。
本来は様似まで146.5kmという、腰を据えて乗るべき路線です。
しかし、2015年1月に高波で路盤が流出してしまった区間があり、その後同年の台風に追い討ちをかけられて状況が悪化。ブログ執筆時点で3年半以上経過した今も、鵡川から先の100km以上の区間について、復旧の見込みが全くありません。
復旧への展望に関して、道や沿線自治体とかなり揉めていた印象もある路線で、いずれにしても鉄路での復旧はもはや無理という雰囲気が漂っています。

それでも発車標は「様似行き」の表示のままです。列車としては16:56発の鵡川行きで、車内の自動放送は「鵡川行き」となっていました。
実際には鵡川から代行バスでの運行となりますが、通しで運行するには距離が長すぎるためか、途中の静内で分断されており、さらにもう1回代行バスを乗り継いでようやく様似に着く形になっています。
静内での接続がなく、何時間も待たないといけない便もあるので、事前チェックは必須です。
存廃問題に至っている日高本線ですが、需要が全然ないわけではないのです。
この列車にも、学生が何となく座席を埋めるほどに乗っていて、極端に過疎路線という印象は受けませんでした。
ただ、だからと言って鉄道の形をしているべきか、というのは別問題ということは認識しておかなければなりません。

17:25、列車の終点である鵡川に到着。
苫小牧から30.5kmと、ある程度の距離はありますが、本来の日高本線の146.5kmという路線長から見ると、ごく入口の町に思えてしまいます。


駅前ロータリーには比較的大きめの代行バスが待機していました。
ここまでの乗客は代行バスに乗り込んでいったり、あるいは車で迎えに来てもらったりと散っていきました。


しかし鉄道の存続が期待できなくなった今、バスがいつまで代行してくれるのか。先はまだ見えません。
苫小牧という工業都市を沿線に持つだけあって、夜景の観察には持ってこいな路線です。
海側の発電所や工場のまぶしい光が見ごたえ十分でした。
なおこの辺りは、旅行後に発生した2018年9月の北海道胆振東部地震で、特に大きな揺れに襲われた地域です。被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
日高本線の鉄道運行区間も、ブログ執筆時点では不通になっていることを書き添えておきます。
十分なライフラインの供給なしでは、この地域の厳しい冬は到底乗り切れないことをこの旅で体感し、小さな支援しかできないのがもどかしい限りですが、寒さが厳しくなる前に、地元の方々が安全に生きられるための道筋が整うことを願うばかりです。
18:24、苫小牧に戻ってきました。
駅近くのコンビニ(なぜかパチンコ店の中にありました)に非常食などを補充しに行くと、店員さんが明らかにパチンコ目的でない超重装備の私と「ラブライブ!」柄のTカードを見て話しかけてくださいました。
「これ(姉妹作ですが)のイベントが札幌であるので、せっかくなので道内の列車に乗って回ってるんです」と言うと、「それはそれは…」とめいっぱいの労いの反応をいただきました。
たまに誰かと話をすると、肩にかかる重さが少し楽になる気がします。
特急「すずらん」11号 札幌行きで、ついにと言うかようやくと言うか、札幌へ向かいます。札幌駅は使わないけど(
函館まで行く特急「北斗」は気動車ですが、この「すずらん」が発着する室蘭からは、札幌までの全区間が電化されているので、電車特急の運行が可能になっています。

新札幌で下車。ここで札幌市営地下鉄の東西線に乗り換えます。
忘れがちながら主目的地であるはずの札幌で、あまりじっとしていない旅程を組んでしまったため、地下鉄は小分けにして乗りつぶしていかないといけません。

ちなみに、地下鉄の駅としてはなぜか「新さっぽろ」が正式な表記で、さっぽろ駅も同様にひらがな表記です。さすがに中国語のサインでは普通に漢字ですが(
いわく、乗り換え駅ではJRと区別しやすいように表記を分けているとかいないとか。
一方、JRに同名駅が存在するものの、距離が離れている白石や琴似は漢字表記です。逆のほうが良くないか…?
宮の沢行きに乗って、中心部へと向かっていきます。

20分ほどで、中心部の大通に到着。地下鉄3路線全ての結節点でもあります。
ここからは南北線の北行に乗り換えます。

麻生行きに10分ほど揺られ、終着の麻生に到着しました。
時刻は20:40ぐらい。ひとまず、この日乗っておくのはこれだけです。
札幌市営地下鉄で特筆すべきは、何と言っても鉄輪ではなくゴムタイヤで走行することですね。「ガタンゴトン」と言いません。
走行音にも力強さがあり、勾配に負けない頼もしさが増幅される印象です。
北18条駅近くにあるホテルに無事チェックインして、この日の移動は終了。
一応は主目的地である札幌入りを果たしたものの、まだ木曜日です。Aqoursのイベントがある土曜日まではまだ日があります。
そのため、4日目はいったん札幌を離れ、その翌日にもう一度戻ってくる頭の悪いスケジュールとなります。乞うご期待(?)
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