2017年です(迫真)
ついに北海道乗りつぶし旅の最終日。安心してください、今度こそ帰る先は東京です。
前日の夜に雨が降っていて、ずいぶんとやられてしまったわけですが。
この最終日、今でも空気感をよく覚えているんですが、なんとまぁ気温がプラスに転じ、札幌では7℃まで上がってしまうという、異常な暖かさになったんです。
つい「暖かいのは良いことじゃないか」と思ってしまいがちですが、実際に旅をしたことで、実は突発的な気温の上昇は非常に厄介な現象だということに気付きました。

お分かりいただけるでしょうか。積もっていた雪が一気に融けて、地面がそこら中ぐじょぐじょの状態になってしまったのです。
むしろ気温が低いままのほうが、足元がかたまって歩きやすかったというわけです。
今回の旅の足元は、ちょっと厚めなだけのスニーカーで、防水機能は一切ありませんでした。
福岡と北海道の両方に適応できる装備って難しい問題でした。リュック1本の制約下で靴までは替えを持ち歩くわけにいかず…。
屋外を歩く限り安全地帯は全くないため、1歩歩くごとに浸水状態は大きく悪化します。足先から体温を奪われていくのも想像以上に辛い。

これではうろうろと歩き回るのもままなりません。
したがって、最終日のテーマは「なるべく歩き回らずに楽しめるスポットにターゲットを絞る」ということになりました。

まずは心を落ち着けて、普段通り乗りつぶしを始めていきます。東室蘭10:20発の室蘭行きに乗ります。
路面のコンディションが悪すぎて、あちこち回れなくなってしまったため、ホテルでうだうだしまくってからのスロースタート。
室蘭の街は少し突き出た岬の先にあるため、現在では東室蘭-室蘭の区間は本線から外れた支線のような形になっています。
外れたと言っても、札幌からの特急「すずらん」が室蘭までしっかりと直通していて、元々室蘭のために敷設された路線であることを今でも感じることができます。
ただし、「すずらん」は東室蘭-室蘭の区間は普通列車扱いになるので、18きっぱーにとってはちょっとした乗り得列車となっています。

10分ちょっとで乗り通し、10:33に室蘭に到着。

駅前だけサクッと見ましょう。
室蘭と言えば「地球岬」です。実はアイヌ語が訛ってたまたま「ちきゅう」になったらしいですが、「地球」という壮大な名前を冠するにふさわしい美しさを誇ります。
行きませんが…。
10:41発の東室蘭行きで、早々に引き返します。

往路に撮りそびれた車窓ですが、この区間は「新日鐵が全て」と言っても過言ではありません。
植え込みである程度隠れているとは言っても、地図で見ても車窓を見ても、それが全てと言うほかなく、100年を超えて室蘭の発展を支えてきた製鉄所の存在感は伊達じゃありません。

東室蘭11:13発の特急「スーパー北斗」5号に乗り、札幌方面へ戻っていくことになります。
地図でも特に目を引く直線区間になっていて、特急も本領発揮の区間でございます。

11:25、次の停車駅である登別で下車します。
このブログの読者の方はお察しの通り、温泉に入らずして旅ができない系の人なので、やっぱり登別は外せません。
と言っても、今回はいわゆる一般的な登別温泉郷までは行きません。
まともな天気なら行きますが、ちょっとそこまで足を伸ばすのがためらわれるので、今回はより近場を攻めます。

またAqoursのファンミネタですが(話題の鮮度が落ちすぎている)、「の・ぼ・り・べ・つ、と言えば?」と振ると、北海道民のほとんどは正解を返してくれるとか…。

駅からおもむろに15分ほど住宅地を歩いていくと、「いずみヴィラ」というホテルがあります。
登別駅から徒歩圏内ではおそらくここぐらいであろう天然温泉に日帰りで入ることができます。
まだ昼前だと言うのに地元の方の利用が非常に多く、大変にぎやかでございました。
お湯もなかなかに熱めで、1週間分の疲れはかなり溶かすことができた気がします。

駅に戻ると、20人はいようかという団体の中国人旅行客で駅構内が埋め尽くされていました。
次の特急に座れない可能性を察知し、最後の6回目の指定席を急遽確保して心を落ち着けました。保険で1回分残しておいてよかった。
13:28発の特急「スーパー北斗」9号に乗り込み、苫小牧を通ったところで、今回の旅の新たな乗りつぶしは全て完了です。
新たな乗車距離は優に1,000kmを超え、ほとんど手つかずだったJR北海道の完乗率が一気に3分の2を超えました。一度にここまで派手な乗りつぶし芸ができる機会はもうないかもしれませんね。
14:31に新札幌で下車し、後続の普通 ほしみ行きで白石に降り立ちました。
札幌でアレ、食べてないですよね。
大きな通り沿いにある「らー麺家康」にやってきました。
驚異の500円で味噌ラーメンが食べられるということで来てみました。

これが全く侮れない!
コスパとかそういうことを考えて評価する必要がありませんでした。本当に美味しい!
赤味噌の深いコクがしっかりと感じられ、シンプルに「味噌って美味いんだなぁ…」と感心してしまう、札幌を十分に感じられる味でした。
次に札幌行ったときには白味噌も食べ比べたいところ。
最後に大通まで戻ってきました。
前日浸れなかったファンミの余韻をここで取り戻すように、ぶらぶらと歩いてみました。



やっぱり大通の煌びやかな「映え感」は全国屈指です。
多少融けてしまったとはいえ、真っ白な雪がまた一層光の彩りを引き出してくれるのが、北国の夜景最大の魅力でもあります。
毎年恒例のさっぽろホワイトイルミネーションは、肉眼で見ると段違いに感動が強まるので、ぜひ足を運んでいただきたいです。

さぁ、あとは東京に帰るだけです。
もちろん地球岬見たかったとか、函館チャレンジしてみたかったとか、やりたいことが全部完璧にできたわけではありません。
しかし、二足のわらじなオタク活動としてはこれ以上ないほど十二分に満喫できた1週間になりました。
新千歳20:35発のジェットスターGK120便 成田行きで帰ります。
東名阪どの方面の便にも、ファンミ後に1泊して帰路につくラブライバーさんが大勢いる中で、ファンミ後の24時間での移動距離でマウントを取ろうとしていたことをお詫びします。
まぁでも、函館まで行った人が結構おるやろね…。
当然ながら、終電ギリギリの時間に戻ってきました。
最終の金沢文庫行きはタッチの差で間に合わなかったものの、東京シャトルで東京駅に向かい、日付が変わって12月12日の0:30頃、京浜東北線で無事蒲田に帰ることができました。
福岡を経由(???)して北海道の旅に出かけたため、こっちに帰ってくるのは10日ぶりになりました。こんなに長いこと東京の家を空けたのは、たぶん合宿免許のとき以来ですかね。
たった1週間で思った以上に北海道の気候に順応してしまったらしく、路面に雪が全くないということに、宇宙飛行士の如く強烈な違和感を覚えてしまいました。
地に足をつけて生きるということは決して当たり前にできることではないのだと、図らずも気を引き締める機会になりました。長旅完遂!
書いている間に社会人になってしまいました。
これほど長期にわたって一つの旅を楽しむことも、しばらくはないことでしょう。
ですが、とうとう年内に1本も書くことができなかった2018年の旅も、行先のバリエーションという意味では、既に面白いストックがいくつもできております。
そうですね…。2019年前半のうちに全部書き上げることを目標にしましょう(
それでは、また次の旅日記でお会いしましょう。
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