普段こっちまで乗ることないから「普通 三崎口」にそこはかとなく違和感がある pic.twitter.com/n9K8SaavOx
— うるっち (@UltraGreenCar) 2018年5月5日
京急久里浜より先に普通電車は入らないため、「普通 三崎口」という表示にものすごく違和感を覚えるのが京急沿線民の習性です。
これは押上まで普通電車として走り、押上で快特に種別変更する運行です(品川までは各駅に停車)。
北総1日券でかいわ( pic.twitter.com/5DTRfbr36o
— うるっち (@UltraGreenCar) 2018年5月5日
窓口で北総線の1日乗車券を購入しました。1,000円ぽっきりというよくある価格設定も、北総線の普通運賃がちょっと高めなのもあって、かなりお得感が大きくなっています。
残念ながらこれは通年発売ではなく、年末年始やゴールデンウィークあたりに売られるのが通例です。
パスケースにも長財布にも入らなくて、ちょっと困るサイズなのが難点( 臨時のきっぷって、こういうハンドメイド感も味わうのが通なのかもしれません(?)

あまりにも見慣れた普通 印旛日本医大行きに乗り、北総線に入っていきます。

言うまでもなく、申し分のない高規格ですね。各駅停車でも快調に飛ばしてくれるので、乗っていて気持ちがいいです。
京成高砂を出て高架に上がってからは踏切は一つもなく、地下区間と高架区間が頻繁に切り替わる印象です。

そうこうしているうちに早くも新鎌ヶ谷まで来ました。
鎌ケ谷市を通る鉄道は全て新鎌ヶ谷に乗り入れていて、なかなか活用しがいのある駅のようです。

ここではスカイライナーの通過を待ち、さらにアクセス特急と接続を取りました。
スカイライナーは新鎌ヶ谷を120km/hぐらいで通過していくようです。まだ本領区間ではないというのと、やはり有料特急の車両とあって、ある程度余裕がある走りに見えます。
2本とも、北総線を追い越すけれども北総線の列車ではないというのがミソですね。後でもう少し詳しく書きます。

新鎌ヶ谷を出てしばらくすると、国道464号の上下線の間を走るようになります。
ニュータウンならではの計算感あふれた設計は、個人的になかなか好みです。自動車の流れより圧倒的に速く走っている優越感も爽快ですね。

千葉ニュータウン中央に到着。


広大なグリーンベルトは、幻の成田新幹線の用地として確保されていたものです。
周辺の開発が進んできた今では、侘しさのようなものはあまり感じません。むしろヒートアイランド対策にはよさそうで、結果オーライでしょうか。ソーラーパネルが敷き詰められているインスタント感は何とも言えませんが(
1日乗車券もあることですし、ちょっと改札を出てみることにしました。
住所としては千葉県印西市になります。東洋経済が出している「住みよさランキング」1位の常連として有名な街です。
何が評価されているのか見てみると、ライフラインの整備度や都市公園面積などから算出される「快適度」で特に高ポイントがついているっぽいです。

実際に千葉ニュータウン中央駅の周りを歩いてみると、大きなマンションはいくつも建ってはいますが、やたらめったらボコボコ造られていたりはしていません。空が広く見える程度の開発レベルが保たれていて、都市設計に余裕が感じられます。

で、なにはなくともイオンモールですね。とにかくめちゃくちゃでかいです。
街から出なくてもそれなりに用事が完結し、いざ出かけるときに東京にも成田空港にもアクセスしやすい(自動車も公共交通機関も大きな問題なく使える)ということで、バランスがいいのかなという印象は確かに受けます。
この話題で必ずつきまとうのが「北総線の運賃問題」なんですが、これもバランスの問題で、その人にとってどうしても都心に出ないといけない理由が減れば、目をつぶれてしまう気がするんですね。東京に行くこと自体に重きを置くなら、もっと近いところに住めばいいというだけで。
あとイオンモールの中を歩いて分かったんですが、住民の年齢層が明らかに若い。
子どもを育てる環境として若い世代に選ばれているんだろうなというのが、何となく感じられました。この先当面は成功しているニュータウンと捉えることができそうです。

駅に戻り、再度乗り込む列車は「C-Flyer」こと9100形です。
北総(厳密には千葉ニュータウン鉄道を含む)の車両はガラパゴスそのもので、普段使っている京急線内でも、同じ北総運用でも毎日大きく違う雰囲気の車両に乗れる楽しみがあったりします。

千葉ニュータウン中央から2駅で、印旛日本医大に到着しました。
構造上は途中駅ですが、北総線としてはここで終点になります。
副駅名の「松虫姫」とは聖武天皇の娘の名前で、病におかされた松虫姫が、夢のお告げを信じて東国のこの地を訪れたところ、見事回復したことから、後に行基が「松虫寺」を建立し、地名にも「松虫」が残ったんだそうです。
松虫寺は今もちゃんとあって、印旛日本医大駅から歩いて15分ちょっとで行けるそうな。




駅舎はこんな感じ。展望台とドーム(?)のある個性満点の駅です。

まぁ、上りたくなるのが人の性じゃないですか。
公開されてないんですよね…。いかにも「さぁ上りたまえ!」というデザインをしているのに、代々木のドコモタワーに上れないと知ったときより悲しいですね。

駅を出てぶらっと歩くと、いかにもQOLが高まりそうなゆとりある住宅地が広がっていました。
印旛日本医大行きがバンバン出ている京急ユーザーの多くが、どんなところなのかと一度は思いを馳せるであろう街ですが、ゆったりと通勤し、ゆったりと暮らすにはなかなか良いところじゃないかなという印象です。

ぱっと見はちはら台駅周辺の雰囲気とあまり変わりませんが、成田空港へ向かう高速鉄道の一翼を担っているさまは千原線と対照的です。
京成高砂から印旛日本医大まで北総線を乗りつぶしてきたわけですが、ここまでの区間は営業上、北総鉄道北総線でもあり、京成電鉄の成田空港線(成田スカイアクセス線)でもあるという、かなり特殊な区間です。
両者は全く同じ線路を走るのですが、スカイライナーとアクセス特急は京成の列車、それ以外の種別は北総の列車というわけです。
ただしややこしいことに、直通運転の運用の関係で、京成の車両が北総線の普通電車として走ることもごく当たり前にあります。
もっとも、利用者目線では両者を区別する意味はあまりなく、特に北総線区間のみのユーザーにとっては、純粋に「来た列車の種別が目的地に停車するかしないか」でしかありません。使えるきっぷが違うということももちろんありません。

ただ印旛日本医大駅の券売機は、高砂方面用と成田空港方面用で別々になっていました。
ここから成田や佐倉に行く場合、空港第2ビルで乗り換えて折り返すほうが近いんですが、そうすると高砂経由と運賃が変わってしまうため、経路に合わせて正しい券売機できっぷを買う必要があります。
ICカードで乗る場合は、空港第2ビルの中間改札がよろしく判定してくれるので、深く考える必要はありません。
ちなみにこういう二重戸籍路線の場合、私は乗りつぶし的にはどうしているかというと、全く同じ線路であろうとも、京成分と北総分で二重にカウントすることにしています。
ここまでは意図的に北総線の普通電車で来たので、北総線の乗りつぶしとしてカウント。帰りはアクセス特急が来るのを待って、京成の乗りつぶしとしてカウントすることにします。


アクセス特急 羽田空港行きに乗車します。日中は成田空港と羽田空港を1時間35分で結ぶ運用となっていて、無料列車としては全区間で最速達列車として機能します。
やってきたのは京急1000形で、まさに実家のような安心感。

印旛日本医大を出ると、千葉ニュータウン中央・新鎌ヶ谷・東松戸・京成高砂の順に停車します。
これでも成田スカイアクセス線としては“各駅停車”ということになりますが、実質的には北総線の速達列車として機能していますね。
よく分からなければ、例えば東海道線の普通列車が仮に京浜東北線と同じ線路を走ったとして、蒲田や大森のホームをバンバン通過するイメージでだいたい合ってると思います。
“各駅停車”とは言わせないぞと言わんばかりの、快調な120km/h運転でございます。
どこかの路地裏の超特急地帯と違って住宅すれすれを走ったりしませんので、ゆったり構えて乗っていられます(
京成高砂まで戻り、今回の乗りつぶしは終了です。ただ往復するだけで2社分の乗車距離が稼げる分、一粒で二度おいしい旅になりました(
京成もやっといい感じに埋まってきました。残るは成田スカイアクセス線の印旛日本医大以東。これは実用目的で成田空港に行く機会に自然と乗れるでしょう。
- 関連記事
-
- 7/15 千葉県私鉄まだまだ攻略旅① (2019/06/29)
- 5/12 東武大師線乗り埋め (2019/05/06)
- 5/5 京成・北総攻略② (2019/04/30)
- 5/5 京成・北総攻略① (2019/04/09)
- 4/8 房総横断私鉄の旅③ (2019/04/08)