新花塩駅北口ぶらりお散歩案内所!

鉄道乗りつぶしや聖地巡礼(アニメ舞台探訪)をライトに楽しむ、うるっちのブログです。

※2014年6月17日更新
④以下の各項目で、それぞれについて知っている。違いも理解できる。

ここから「違い理解シリーズ」5連発です。1つずつ見ていきましょう。

一見「18きっぷと何の関係が?」という項目もありますが、後々必要になることなので順番に見ていってください。

A.『乗車券』と『特急券』


『乗車券』
はまぁ大丈夫でしょう。
券売機で何百円かのボタン押したら出てくるアレです。要するに「フツーの切符」です。

乗車券がなく、整理券と現金を箱に入れる場合もありますが、この「整理券と現金」が姿を変えたのが乗車券ですね。
SuicaやICOCA、PASMOなどのICカードは、乗車券を電子化したようなもの。

ここで乗車券は、「運賃」と呼ばれるものが形になったものです。
【乗車券=運賃】と結びつけてOKです。

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↑乗車券の例。様式は異なるが、どちらも運賃が形になったものである。


次に『特急券』
「特急乗るときってなんで切符が2枚いるのかね?」と言う人も多いです。

『特急券』って何のためにあるのか。


一般に、特急列車は普通列車よりも、目的地に早く着けたり、上質な座席に座って快適に移動できたりするものです。

それらに対する「サービス料」として支払うのが『特急料金』で、これを切符の形にしたのが『特急券』なんですね。
【特急券=特急料金】と結びつけてOKです。

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↑特急券の例。
この切符の「9,080円」は特急料金、つまりサービス料のみの金額だから、これ単体では移動することはできない。
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↑しばしば、乗車券と特急券が1枚にまとめて出される場合がある。
これは運賃特急料金が合体して形になっているから、もちろんこれ1枚で特急に乗ることができる。
合体している場合でも、「乗車券」「特急券」の文字がきちんと入っているので、利用する際はよく確認しよう。

日本の鉄道の代金システムは、出発地・経路・目的地が同じならば、どんな列車・座席を使って移動しようと、運賃は必ず同じになります。
これに、必要に応じて料金、つまりサービス料を上乗せしていく方式です。
比較的分かりやすいシステムだと個人的には思います。


このシステムを例えるとすれば、ラーメンなんかいいんじゃないでしょうかね?

最低限スープがあれば、とりあえず「ラーメン」になりますし、お腹は満たされます。これが運賃
でも、もっと美味しく食べたい!というときには、やらチャーシューやら、トッピングをします。これが料金

卵やチャーシューだけあっても「ラーメン」じゃありませんから、料金だけあっても意味がないということです。


余談。

この「料金」=「サービス料」という概念が分かると、列車が遅れたときの払い戻しの意味がおのずと見えてきます。

JRの規定では、特急や新幹線が2時間以上遅れた場合、特急料金は全額払い戻してくれますが、これに対し、運賃は払い戻しになりません。
このことでクレームをつけている人をよく見かけますが、その人は運賃料金の違いを分かっていないんですね。

運賃単純に、「あなたをA駅からB駅へ運びます」ということを保証する契約であって、「時間通りに運ぶ」とは一言も言っていないし、書いてもいません。
ですから、何十時間遅れようが、B駅に着きさえすれば、乗客とJRの契約は約束通り果たされたことになります。

特急が2時間以上遅れた結果として、結局乗客がB駅まで行くのか行かないのかは「乗客の勝手」です。

だから、もし行かないのであれば、A駅まで無料で帰った上で、ちゃんと運賃も全額払い戻してもらえます。

なお、クレーマーがよく言い放つ「そんなこと聞いてない」は通用しません。
なぜなら、切符を買った時点で、乗客は「旅客営業規則」の全てに同意したことになり、JRとの契約が成立しているからです(こんな300条を超える規則誰も覚えちゃいませんが、建前としては同意となります)。

上で私が書いたことは、旅客営業規則に全部書いてあります(第282条・284条)。
駅員さんに「旅客営業規則見せてください」と言えば見せてくれます(誰でも見られるので、これをもって「公示」となる)。
これを知らないで無用にキレるような恥ずかしい大人にはなりたくないね。



単に「料金」と言った場合、一般的には『特急料金』など、運賃と別にプラスする金額を指すため、
例えば「山手線の渋谷から原宿までの料金は140円だ」というのは、厳密には誤用です。

この「運賃」「料金」の2種類の存在をあわせて知っておいてください
18きっぷの利用にあたっても、この判別が必要になってきます。
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